公開日:2017/05/16 最終更新日:2017/05/16

JVN#46372675
FlashAir のフォトシェア機能におけるアクセス制限不備の脆弱性

概要

株式会社東芝が提供する FlashAirTM のフォトシェア機能には、アクセス制限不備の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • FlashAirTM SDHCメモリカード(SD-WEシリーズ<W-03>) V3.00.02 およびそれ以前
  • FlashAirTM SDHCメモリカード(SD-WD/WCシリーズ<W-02>) V2.00.04 およびそれ以前
詳しくは、開発者が提供する情報をご確認ください。

詳細情報

株式会社東芝が提供する FlashAirTM は、無線 LAN 接続機能を搭載した SDHC メモリカードです。FlashAirTM のフォトシェア機能では、FlashAirTM の初期設定による無線 LAN とは別の設定の、フォトシェア専用の無線 LAN に切り替わり、あらかじめ選択した写真データを他ユーザと共有することが可能です。

フォトシェア機能には、アクセス制限不備の脆弱性 (CWE-425) が存在します。

想定される影響

無線 LAN に接続したユーザによって、フォトシェア機能で共有する設定にしていないデータを取得される可能性があります。

また、JVN#81820501 の問題により、ウェブブラウザからフォトシェアを開始した場合には固定された設定の無線 LAN に切り替わるため、想定していない第三者にアクセスされる可能性があります。

対策方法

ソフトウェアを更新し、適切な無線 LAN 設定を行う
フォトシェア機能を使用する際には、意図しない第三者によるアクセスを防ぐため、FlashAirTMソフトウェア更新ツールの最新版 (V3.00.02 または V2.00.04) によりカードのソフトウェアを更新したうえで、専用アプリを使用して SSID やパスワードを変更してください。
詳しくは、開発者が提供する情報をご確認ください。

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:A/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:L/I:N/A:N
基本値: 3.5
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:A/AC:L/Au:S/C:P/I:N/A:N
基本値: 2.7
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 三井物産セキュアディレクション株式会社 諌山 貴由 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2017-2161
JVN iPedia JVNDB-2017-000090