公開日:2017/06/07 最終更新日:2017/06/07

JVN#99737748
AppCheck における実行ファイル呼び出しに関する脆弱性

概要

AppCheck および当該製品のインストーラには、意図しない実行ファイルの呼び出しに関する脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • AppCheck Version 2.0.1.15 より前のバージョン
  • AppCheck Pro Version 2.0.1.15 より前のバージョン

詳細情報

株式会社 Jiransoft Japan が提供する AppCheck は、ランサムウェア対策ソフトです。AppCheck および当該製品のインストーラには、実行ファイルを呼び出す際の検索パスに問題があり、意図しない実行ファイルを呼び出してしまう脆弱性 (CWE-427) が存在します。

想定される影響

AppCheck あるいは当該製品のインストーラを実行している権限で、任意のコードを実行される可能性があります。

対策方法

最新のインストーラを使用する
当該製品の新規インストールや再インストールの際には、開発者が提供する情報をもとに、最新のインストーラを使用してください。

パッチを適用する
開発者によると、既に当該製品を使用している場合には、製品使用時に自動的にパッチが適用されるとのことです。
AppCheck 起動画面の右下に表示されるバージョンが Version 2.0.1.15 以降となっていれば本件に対応したパッチが適用されています。

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
株式会社 Jiransoft Japan 該当製品あり 2017/06/07 株式会社 Jiransoft Japan の告知ページ

参考情報

  1. Japan Vulnerability Note JVNTA#91240916
    Windows アプリケーションによる DLL 読み込みやコマンド実行に関する問題

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 7.8
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:M/Au:N/C:P/I:P/A:P
基本値: 6.8
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

分析結果のコメント

ユーザのシステムを攻撃する目的で作成された実行ファイルを、攻撃者の意図する場所にユーザが自ら配置することを想定しています。

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 三井物産セキュアディレクション株式会社 吉川 孝志 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2017-2214
JVN iPedia JVNDB-2017-000125