[購入目的]
プロジェクトマネージャやPMOをやっていて、その経験から年々セキュリティの知識は豊富になっていくのですが、セキュリティ関連技術に造詣の深くない重要なステークホルダーに対してどのようにアプローチしていけばよいのかというのが毎回悩みどころでした。相手が社長ではない場合のことの方が多いですが、その悩みを緩和するために本書が役に立つのではないかと思い手に取りました。
[内容の評価]
他の方のレビューからドラッカーについて記載があるということがわかっていましたので、実は少し不安を感じていました。なぜなら、これまで本を読んできた経験から「ドラッカー」が標榜されている本の著者はドラッカーフリークとまで言える方が少なくなく、ドラッカーの名言ばかり掲載されていて下手すると何の本だかわからなくなっている場合があるためです。
しかし読んでみた結果、杞憂であることがわかりました。
本書に記載されているキーワードを一部上げていくと例えば以下のようなものになります。
・ドラッカーの4種類のコスト
・ドラッカーのコスト管理(5分類)
・ドラッカーの4つのリスク
・問題解決のPDCA
・多層防御
・MOM(Measure/Oppotunity/Motivation)
・CTF(Cross Functional Team)
・FMEA(故障モードと影響度解析)
・バイアス(自信過剰、アンカリング効果、選択的知覚・・・etc)
・ミンツバーグが示すマネージャーの10の役割
・コトラーの購買プロセスの5段階モデルのセキュリティへの応用
・DAGMARモデルのセキュリティールールへの応用
・マッキンゼーの7Sのセキュリティへの応用
などなど。
比較すると若干ドラッカーが多めかな?くらいで内容的にはかなり充実していると感じました。名言のようなものも1か所くらいしか出てかかった気がします。
マネージャークラスであれば上位職や重要なステークホルダーとの正確な意思疎通のために、ただ単に傾聴するだけでなく、相手の領域を学ぶというのは意識して行っている方も多いと思います。特に、自身の判断を迅速にするためにも、いわゆる上記に挙げられているようなフレームワーク類を学ばれている方は多いのではないでしょうか。
しかし、自分の領域でない分野を学ぶというのは本来かなりパワーのいるタスクです。単純にその分野本来の用途向けにフレームワーク等を学ぶだけならまだしも、専門家でもないのにそれを自分の分野に応用となると...これは言うまでもありません。
そういう点で、本書のように、フレームワーク等とセキュリティへの紐づけ方が明確に示されているのは非常に有用だと感じました。
私の目的である、重要なステークホルダーに対するアプローチを学ぶ点においても、合致していると言えます。
よくない点をあげるとすれば、FMEA(故障モードと影響解析)についてもったいつけすぎかな、という点でしょうか。
最終的にFMEAがなんであるか説明する前に、相当回数FMEAというキーワードが出てきてしまっています。簡略化した形でもよいので前半で説明があればより読みやすいのではないでしょうか。
[こんな方におすすめ]
・ 非技術者の重要なステークホルダーに対して説明責任がある方
・ 特定のセキュリティ技術のエキスパートだが全体最適がうまくいっているか不安のある方(ただしおすすめというより読んでほしいに近いかも知れません)
[電子書籍としての評価]
電子書籍としては、かなり利用しやすいように工夫がなされています。一般的なブックマーク機能やハイライト機能が使えるのはもちろんですが、特に注釈における配慮が気に入りました。
具体的には注釈には「<<」マークのリンクがあり、リンクをタップすると注釈のついていた文章に戻ることができます。
そのため、
1. 元の文章のリンクをタップ
2. 注釈を確認
3. <<マークをタップして元の文章へ戻る
という自然な流れで移動ができます。これは電子書籍ユーザーとしてはかなり便利でした。
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もしも社長がセキュリティ対策を聞いてきたら(日経BP Next ICT選書) Kindle版
非エンジニアの方にもおすすめ!
セキュリティ対策の考え方・見せ方や、経営層への伝え方を伝授
よくある13のシチュエーションを丁寧に解説
セキュリティ対策への投資を社長が決断してくれない――。
こうした悩みを持つIT担当者は少なくないだろう。
もしかしたらセキュリティをいかめしい技術の言葉で語っていたりしないだろうか。
それでは経営層の意志を変えることはできない。
とはいえ、セキュリティをかみ砕いて説明し、
経営戦略上いかに重要であるかを説明するのは簡単ではない。
そこで本書では「マルウエア」「インシデント」といった専門技術や業界用語を極力使わずに、
「イノベーター理論」など各種マーケティング手法の考えを導入することで、
セキュリティ対策のイロハを分かりやすく解説している。
本書を読めば、経営層に対して「いまセキュリティ投資をしないと損をする」
「こうすればセキュリティルールを社内に普及させられる」といった
説得力のある説明ができるようになる。
またセキュリティ対策の入門書として、専門外や非エンジニアの人にも役立つ内容である。
<本書の3つのポイント>
●IT担当者が経営層にセキュリティ対策を分かりやすく説明できるようになる
●セキュリティ対策にイノベーター理論などの各種マーケティング手法を応用できるようになる
●専門技術や業界用語を極力使わずに解説しているため、
セキュリティ門外漢や非エンジニアもセキュリティ対策を理解できる
セキュリティ対策の考え方・見せ方や、経営層への伝え方を伝授
よくある13のシチュエーションを丁寧に解説
セキュリティ対策への投資を社長が決断してくれない――。
こうした悩みを持つIT担当者は少なくないだろう。
もしかしたらセキュリティをいかめしい技術の言葉で語っていたりしないだろうか。
それでは経営層の意志を変えることはできない。
とはいえ、セキュリティをかみ砕いて説明し、
経営戦略上いかに重要であるかを説明するのは簡単ではない。
そこで本書では「マルウエア」「インシデント」といった専門技術や業界用語を極力使わずに、
「イノベーター理論」など各種マーケティング手法の考えを導入することで、
セキュリティ対策のイロハを分かりやすく解説している。
本書を読めば、経営層に対して「いまセキュリティ投資をしないと損をする」
「こうすればセキュリティルールを社内に普及させられる」といった
説得力のある説明ができるようになる。
またセキュリティ対策の入門書として、専門外や非エンジニアの人にも役立つ内容である。
<本書の3つのポイント>
●IT担当者が経営層にセキュリティ対策を分かりやすく説明できるようになる
●セキュリティ対策にイノベーター理論などの各種マーケティング手法を応用できるようになる
●専門技術や業界用語を極力使わずに解説しているため、
セキュリティ門外漢や非エンジニアもセキュリティ対策を理解できる
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2015/6/16
- ファイルサイズ26084 KB
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- 販売: Amazon Services International LLC
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登録情報
- ASIN : B010N93AU4
- 出版社 : 日経BP (2015/6/16)
- 発売日 : 2015/6/16
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 26084 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 220ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 259,229位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 9,564位コンピュータ・IT (Kindleストア)
- - 10,688位工学 (Kindleストア)
- - 18,759位コンピュータ・IT (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2015年11月1日に日本でレビュー済み
レポート
Amazonで購入
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2016年2月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
社長が自分にセキュリティ対策など
聞いてくることなどない…
という方にも、おススメしたい本。
セキュリティ対策の考え方について、
おさらいできるだけでなく、
それを経営層により効果的に伝えるために
どうしたらよいかを学ぶことができる。
セキュリティについて、よく知っている人も、
専門外の人も、何かを得られる本だと思う。
聞いてくることなどない…
という方にも、おススメしたい本。
セキュリティ対策の考え方について、
おさらいできるだけでなく、
それを経営層により効果的に伝えるために
どうしたらよいかを学ぶことができる。
セキュリティについて、よく知っている人も、
専門外の人も、何かを得られる本だと思う。
2019年10月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
展開の仕方が下手過ぎて、頭に入ってこなかった。もう少し焦点を絞って伝わる工夫があってもよかったのでは?
2021年11月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一般の勉強用に買いました。企業内で、セキュリティ対策を任される立場で、特別な知識はこれからという方にお勧めです。読みやすい構成です。一般の勉強むけではないと思います。
2015年10月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
生業としてやっている | やっていた方が見るとそうかも?といった感じです。
いくらリスクがある、このままではいけないと説明しても上は首を縦に振りません。そのことも書かれています。
実際に納得させる、妥協案で行くには技術ではなく意識だったり理解だったりといったことに行き着きます。
いくらリスクがある、このままではいけないと説明しても上は首を縦に振りません。そのことも書かれています。
実際に納得させる、妥協案で行くには技術ではなく意識だったり理解だったりといったことに行き着きます。
2015年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
セキュリティ本でドラッカーやコトラーが出て来るのはこの本だけでしょうw
マーケティングや経営戦略で使用されるフレームワークをセキュリティの理論に組み込むという、
非常に斬新な手法が書かれておりセキュリティに詳しく無い方でも理解できるのではないでしょうか。
実際に私もセキュリティはあまり詳しくないのですが、良く理解できたと思います。
最近セキュリティ事故やサイバー攻撃が頻発している事もあり、
経営層からセキュリティについて聞かれる機会がかなり増えているため
購入しましたが、満足度はかなり高いです。
コンセプトやアプローチ、伝え方についてもかなり独自性が高く、
楽しんで読めました。
マーケティングや経営戦略で使用されるフレームワークをセキュリティの理論に組み込むという、
非常に斬新な手法が書かれておりセキュリティに詳しく無い方でも理解できるのではないでしょうか。
実際に私もセキュリティはあまり詳しくないのですが、良く理解できたと思います。
最近セキュリティ事故やサイバー攻撃が頻発している事もあり、
経営層からセキュリティについて聞かれる機会がかなり増えているため
購入しましたが、満足度はかなり高いです。
コンセプトやアプローチ、伝え方についてもかなり独自性が高く、
楽しんで読めました。
2016年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルや帯に記載されているとおり、社長や上長と話す際には本の内容が役立つように思えます。
技術的な細かな所よりもまず始めに、セキュリティ全体を俯瞰する際に利用できるように思えます。
技術的な細かな所よりもまず始めに、セキュリティ全体を俯瞰する際に利用できるように思えます。
2016年8月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
セキュリティ対策について、経営層からの想定質問を章立てして回答する形式の本ですが、
感想を一言で言うと、「それじゃあ、何の答えにもならないでしょう・・・」と。
セキュリティ対策指南の本としても不十分で、何より、リスクへの投資に対し、
経営層を説得するためのノウハウが書かれていないところ。
(これがタイトルからして、本書の主要テーマのはず)
経営理論のフレームワークが中途半端に多用されているのが、
さらに痛さを感じました。
感想を一言で言うと、「それじゃあ、何の答えにもならないでしょう・・・」と。
セキュリティ対策指南の本としても不十分で、何より、リスクへの投資に対し、
経営層を説得するためのノウハウが書かれていないところ。
(これがタイトルからして、本書の主要テーマのはず)
経営理論のフレームワークが中途半端に多用されているのが、
さらに痛さを感じました。